乾燥肌について詳しく知ろう
乾燥肌の原因
肌の保湿成分の種類と役割
肌の水分量は、「皮脂」「天然保湿因子」「角質細胞間脂質」という3つの保湿成分によって保たれて います。
肌の保湿で大切なのは「セラミド」
皮脂(肌保湿3%の役割)
汗と皮脂が混ざり合った皮脂膜が、水分の蒸発を防ぎます。
天然保湿因子:NMF(肌保湿17%の役割)
アミノ酸と水分が引っ付いて肌に留まることで、肌を保湿します。
角質細胞間脂質:セラミド(肌保湿80%の役割)
サンドイッチ状の脂質層の間にスポンジのように水分を蓄えて、非常に高い保湿力を発揮します。
※セラミドが少なくなると急激に肌から水分が蒸発し、肌の乾燥が進みます。セラミド量が半減すると、水分蒸発量は2倍になるともいわれています。
セラミドとは?
セラミドはどうやって作られるの?
セラミドは、皮膚細胞が成長する過程で作られ、最後に、角質層で細胞が死ぬときに細胞の外に放 出されて、細胞間脂質(セラミド)となります。 そのため、肌のターンオーバーが乱れると、セラミドの量が減少してしまいます。
セラミドが減ってしまう原因(4つの原因の内、3つは防げる)
紫外線の影響(日焼け)
日焼けをすると、表皮の回復を早めようとしてターンオーバーが異常に早くなり、セラミドが正常 に作られなくなります。
クレンジング・洗顔による減少
セラミドは、細胞間脂質(油分)なので、強いクレンジング剤で洗顔すると、肌のセラミドも落と し過ぎてしまいます。また、手やタオルで、肌を擦ってしまうと、表皮ごと根こそぎセラミドを取り 去ってしまいます。
顔の血行不良・肌の冷え
冬など気温の低いところに長くいると、顔の肌の温度が下がります。そうすると、顔からの温度低 下を防ぐために顔の毛細血管が収縮することで顔の血行が悪くなり、肌細胞のターンオーバーが乱れ、 セラミドが減少してしまいます。特に、顔に血液を送り込む首元が冷えると影響が大きくなります。
加齢による減少
年齢が高くなると新陳代謝が悪くなり、セラミドの生産量も減ってしまいます。20歳→50歳にな ると、セラミド量が40%低下してしまうともいわれています。
セラミドの減少以外の肌乾燥の原因
全身の筋肉量の減少
筋肉は、脂肪の4倍も水を保持します。運動不足や栄養不足で、筋肉量(特に、太もも、胸筋、背 筋などの大きな筋肉)が減ると体内の水分量も減り、身体が乾燥します。
浅い呼吸、口呼吸
細胞は、酸素を吸って、水と二酸化炭素を排出しています。浅い呼吸で、体内の酸素の量が減ると 細胞から出る水分も減り、身体が乾燥します。また、口呼吸で、冷たく乾燥した空気が体内に入ると、 体内の水分が蒸発して、身体が乾燥します。
腎や肝の弱り
慢性的に腎臓や肝臓が弱ると、老廃物や毒素が身体に残り、肌の新陳代謝が悪くなることで、肌の 乾燥やアレルギー症状の皮膚炎が生じることがあります。酷くなると、色素沈着して肌が黒ずんだり、 身体全体に乾燥や痒みが現れて、皮膚をかいた傷が茶褐色に変化する症状が現れます(このような症 状のときは、内科・皮膚科を受診すること)。